霞ケ関CCは2020年の東京オリンピック(東京五輪)のゴルフ競技会場の予定でした。でしたと過去形では語弊もありますが、川越市にある霞ケ関CCがいま「女性差別」との批判もあり、選手村から遠いなどの課題もあり、会場変更の危機にあります。
変更はあるのでしょうか? あるとしたら当初に決まっていた若洲ゴルフリンクスになりそうです。
最近の動きとしては2017年になって、組織委の森喜朗会長が霞ケ関CCの問題点を指摘したことから「会場変更」が取り沙汰されています。
▼17年1月4日 組織委の森喜朗会長が記者団に霞ケ関CCが選手村から遠く、輸送面で問題があることを説明した。
その上で職員に、全力で問題解決することを指示。一方で解決しない場合に限り、会場変更を検討することを示唆した。
▼10日 組織委の武藤敏郎事務総長が会場変更を否定。
(日刊スポーツ 1月29日)
そもそも同じ組織委員会の森氏と武藤氏で見解が違うことがあまり穏やかではありません。しかし、これはまず輸送面での課題の話。
一方で、霞ケ関CCが定款で正会員は男性と限定しているために「女性差別」という批判が相次ぎました。
霞ケ関CC側はその批判に困惑とのこと。なぜなら、定款は立候補ファイルで会場となった際に提出しており(確認したはず?)、今になって・・というのが率直なところでしょう。
霞ケ関CCは他のゴルフ場に比べて、女性差別があるのでしょうか? ゴルフ場に縁のない者がいうと的外れかもしれません。しかしいずれ今年の1月13日に、小池百合子都知事が定例会見にて霞ケ関CCについて苦言を呈したことで、そのカラーが際立ったようす。
週日会員(祝日を除く月~土曜にプレー可=入会金800万円)となり、
1年が経過すると正会員(別途400万円支払い)になる権利を得られるが、
その細則に「正会員になれるのは男性」と書かれている。
(同上)
書かれていることでどれくらい、正会員になりたいのになれない女性がいるか不明ですが、女性は現在、週日会員96人、家族会員115人いるそうです。
正直なところプライベート・コースとパブリック・コースの違いも当サイトはピンと来ていません。
なので詳しい方の論を引用させていただきます。玉木正之氏(ゴルフ改革会議の一員)が『ZAITEN』2015年12月号に書いた2020東京五輪ゴルフ開催コース「霞ヶ関CC決定」に“慶応人脈”の暗躍という記事です。
玉木氏も当初はあまり問題としていなかったそうですが、
(中略)
改革会議のあるメンバーから一冊の印刷物を見せられた瞬間、その認識が一変した。
それは『慶応高等学校同窓会会報誌JKJukuko vol.14 2015 SPRING』に掲載された『2020私たちの聖火第2回/26大会ぶり、ゴルフ復活!2020東京オリンピック、競技場決定の舞台裏』と題された特別座談会だった。
出席者は、高橋治之(2020東京オリンピック組織委員会理事・元電通国際本部長)、竹田恒正(2020東京オリンピックゴルフ競技対策本部長・日本ゴルフ協会副会長)、永田圭司(日本ゴルフ協会専務理事・2020東京準備委員会委員長)、戸張捷(日本ゴルフ協会常務理事・2020東京準備委員会副委員長)の4氏で、いずれも慶応高校大学の卒業生。霞ヶ関カンツリー倶楽部の会員でもあるという。
(中略)
そもそもオリンピックという国家事業、国民的祭典を、同じ「学閥」の関係者だけで自分達が事を為したかように語っていいものか!
(http://www.tamakimasayuki.com/sport/bn_261.htm より)
その決定の詳細は玉木氏のテキストを見ていただくほうがいいと思いますが要は、
霞ヶ関CCや日本ゴルフ協会、電通さらに慶応という派閥が「何らかの共通の利益を求めて」動いた結果、霞ヶ関CCに決定と、
考えられる・・・ということのようです。考えられるのであって断定は出来ませんけれど。
さてゴルフ競技の会場変更はあるのでしょうか?
もし女性差別うんぬんが、言葉は悪いですが今になっての濡れ衣のような面があるなら、要注意です。
しかし、霞ケ関CCには上記のような経緯もあるとしたら、やはり目が離せない展開と思われます。